シャークベイ・ソルト社 <Shark Bay Salt Pty Ltd>は貿易・投資・サービスなどで多角的事業を展開する総合商社である三井物産株式会社<Mitsui & Co. Ltd>の完全子会社であり、西オーストラリア州においてシャークベイ・リソーシズ<Shark Bay Resources>とオンズロー・ソルト<Onslow Salt>という2つの塩田を所有・操業しています。

オンズローの敷地にある貯塩場
トラックに塩を積んでいくハーベスター塩田の縁

オンズロー・ソルト

三井物産は2006年にオンズロー・ソルトを買収しました。オンズローの塩田は1990年代後半に建設され、2001年に塩の出荷が開始されました。

オンズロー周辺の気候条件は年間蒸発量が非常に高く、海水を用いた天日塩田事業に適しています。この高い蒸発量が、天日塩田事業における効率的な生産能力をもたらしています。

オンズロー塩田はインド洋に面した広大な天然の平地を堤防で囲うかたちで建設されており、この地形上の特性により、塩田内のかん水の流れを効率的に管理することができるようになっています。

同塩田の面積は220平方キロメートルであり、操業用塩池はそのうち87平方キロメートルを占めています。オンズローは合計面積77平方キロメートルの6つの蒸発池と、計10平方キロメートルの結晶池15個で構成されており、各塩池が密接につながるようなつくりになっています。オンズローでは海水がポンプで汲み上げられて第一蒸発池へと注水され、そこからはかん水が高低差と自重によりほとんどの蒸発池に自然に流れて行きます。

最後の蒸発池で飽和状態となったかん水は, 結晶池へと送られていきます。オンズロー塩田では大規模な結晶池を利用することで、用地の有効活用と採塩業務における生産性の向上を実現しています。

オンズロー・ソルトには塩の洗浄プラントのほか、貯塩場や専用の船積港が設けられており、ほとんどの従業員とその家族がオンズロータウンにある社宅に住んで生活しています。